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オススメやる夫作品②、できない子は知恵の悪魔と呼ばれるようです。

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分かりやすいように私なりの評価をのっけてみました。

(独断と偏見なので、参考程度にどうぞ)

 

2013年の作品です。

 

異世界転生ものになります。

その中でも現代の女学生が知り得る知識と身体能力で、どれだけ影響力をもてるかという異世界転生です。

 

雰囲気がとてもよい作品になります。

 

非常に上品です。

 

そしてサクッと読めます。

 

激しく感情を揺さぶられる超大作ではないです。

だから何度でも読める心地よさがある。

 

リズムがあって没頭して、気づけば終わっている。

 

私にとっては定期的に食べたくなる料理のような作品です。

 

あ、ご飯がとても美味しそうに見える作品でもあります。

 

数学がテーマの作品で、古代が舞台で、武器は頭の中にある知識のみ。

シンプルイズベストです。だからこそ余計なことを考えないで没頭できます。

 

かわいくて落ち着いてるちょっと冷めた女の子が主人公の物語です。

 

さぁ、ファンタジーを語りましょう!

 

オススメポイント

①物語の雰囲気

②かっこいいキャラクター

③知恵だけ使う異世界転生

[:contents]

【やる夫スレとは?】

www.kuma117.com

 

①物語の雰囲気

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できない子は知恵の悪魔と呼ばれるようですAAより

 

※以下若干のネタバレを含みます。

 

この物語は異世界転生ものです。

物語の主人公できない子は、数学が好きで古代の数学者を尊敬しているという以外はごくふつうの女学生です。

 

それが異世界に飛ばされて殺されかけて、縁がすべて途絶えてしまった土地で、生きるために知恵と行動であがくのが物語のベースです。

 

物語の空気ってすごい主人公に影響されるなと思います。

 

最初、主人公は絶望して自殺してもおかしくないような状態です。

 

それをその世界の知識を吸収して、自分の持っている現代の知識という価値を使って地位を築いていきます。

 

奴隷がいる世界で格差も今よりすごく大きくて、大した理由なく殺し殺される世界です。

 

異世界から召喚された存在はこの世界では疫病を呼ぶ【悪魔】と呼ばれていました。

できない子は”何人目かの”悪魔だったので疫病をまき散らすことなく、だから殺されることもなく済みました(召喚された段階で暴力を振るわれ殺されそうになっています)

 

暴力と差別をまざまざと味わって、それでもできない子はふんわりとそれを受け止めます。

 

自殺しても仕方ないような状況だけど、それでも動けばお腹がすくし、おなかがすけばおいしいものが食べたい。

 

数学の知識をこの世界でどのようにお金に変えようか、歩きながら行動し消化していくので読んでいて心地がいいです。

 

そんなできない子の性格に影響されて物語はさらりとしていながら、とても熱く美しいものになっています。

 

②かっこいいキャラクターたち

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できない子は知恵の悪魔と呼ばれるようです支援絵より

主人公を含めてこの作品の登場人物たちはかっこいいです。

 

壮年の男性ばかりの物語ですが、その分できない子の魅力が映えます。

いい男たちだから、悪魔と呼ばれる少女に踊らされることなく共に上手に踊ってくれます。

 

時にできない子のウソに騙されたふりをしながら、それをそっとフォローしたり。

 

その存在がもたらす知恵に驚きながら、そのものが何者であるかではなく、そのものが何を成したかだけで判断する。

 

男の世界です。

それが心地よくかっこいい。

 

主要な登場人物はアシュラッド(ヴィンランド・サガ)、ケイネス(Fate/Zero)、インノケンティウス(境界線上のホライゾン)という原作では不遇な最後を遂げたキャラクターたちでもあります。

 

それが”もしも”こんな風に動いていたら。

 

それが実現されるのがやる夫スレ最大の魅力です!

 

特にケイネス先生はあまりにも不幸だった原作とは真逆に、一番幸せになれたキャラクターです。

 

登場時は情けなさが目立ちましたが、出てくるたびに評価が上がって、最後の決戦ではすごくかっこいいです!

 

クライマックスでも重要な役割を果たし、仕事も私生活でも充実して幸せそうです。

 

③知恵だけ使う異世界転生

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できない子は知恵の悪魔と呼ばれるようです支援絵より

 

できない子の武器は現代の知識とその応用力です。

 

誰でも教科書で習ったことがある基本的な数学や歴史の授業。

その読者も知っている知識で戦っていくのがこの物語の醍醐味です。

 

0という数字がなぜ偉大な発見なのか?

切る前に木の大きさを測ることができるのか?

テコの原理、クランクの原理を使うと古代の生活をどれだけ楽にできる?

 

ノートに書いていた『お勉強』が、いきなり血肉を持って動き出す面白さがこの物語にはあります。

 

それをわかるように古代人に説明できる応用力こそが主人公できない子の何よりの武器だと思います。

 

数学が苦手な同級生に教えていた要領で王様や数学者、将軍たちに現代の知識を分かりやすく、なぜ便利なのかを交えて伝えていきます。

 

そうしていくうちに、数学の知識、歴史の知識などは本来何のために学ぶのかという学習の本質を教えられているような気分になります。

 

知識とは武器であることをわかりやすく伝えてくれます。

 

また、特別な能力を持っている異世界転生ものとは違い現代の知識だけを持ったこの作品は、読んでいる自分達とのギャップが少なくてそのぶん物語にのめり込めます。

 

そして読むと自分もがんばらなくちゃなという気分になります。

 

簡単にいうと日常が少し楽しくなって、元気をもらえます!

 

できない子は知恵の悪魔と呼ばれるようですとは?

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できない子は知恵の悪魔と呼ばれるようですAAより

 

何度も読み返せる良質な異世界転生ものです。

主人公とおじさまたちとのやりとりにメロメロになります。

 

最高のひまつぶしなんじゃないかと思います。

 

退屈な日常も目線を変えるとすごい刺激的なんだと気付けます。

 

サクッと一息に読めるので、よければぜひ読んでみてください!

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